“LAMBDA S.L.C”は、 LAMBDAプロセッサーにより信号データにテジタル段階でバイアスをかけ（テジタルパイアス）、信号を+と-の二つに分けます。そして、D/Aコンバーターの後でそれを波形合成する方式です。（図-1参照）
特にゼロクロスひずみが問題となる小振幅のとき、+と-の二つのデータの中にはゼロクロス点が含まれないため、合成されたアナログ出力には、原理的にゼロクロスひずみが発生しません。（図-2参照）
また、データを二つの異なったデータに変換してから合成するため、元のデータが持っていたひずみ成分は、合成後には分散・平均化され、ひずみのレベルは1/2に減少します。
DCD-1650（G）では、 L/Rチャンネル2個ずつ計4個ひずみ率で選別した最高グレートのD/Aコンバーターを使用しています。
L/Rそれぞれ2個ずつのD/AコンバーターはLAMBDAプロセッサーで+側にシフトされたデータと-側にシフトされたデータによってD/A変換します。変換後、差動アンプに入力し、+と-の直流分をキャンセルして再生信号を出力します。
この時、ラムダプロセッサーの片方の出力を8fsの半周期遅延させ、 DAC出力で合成することにより等価的に16fs動作を実現。不要ノイズをより高域ヘシフトするとともにGICアナログフィルターと相まって、位相特性の改善と分解能を大幅に向上させました。
通常の2D/Aシングル動作と比較し4D/Aプッシュプルによる出力は、出力値が大きくとれる為ダイナミックレンジの拡大と、SN比の向上に一層の効果を発揮します。
このように“4DAC LAMBDA S.L.C”は、ゼロクロスひずみが発生しないリニアリティに優れた再生ができ、また、すべてのレベルにわたりひずみの改善がなされ、理想的な音楽再生を可能にした画期的な方式です。
そして、16fs化によりハイグレートモデルにふさわしい高音質・高スペックを実現しました。
■ プロ用技術が息づく高忠実度DA変換
● 20ビット8fs×リアル20ビットDACで32倍の高分解能達成（再生系、対16bit4fs採用機）
テジタルフィルターは最先進の8倍オーバーサンプリンク20ビットデジタルフィルターを採用、周波数軸上でCDフォーマットの8倍の精度でオーバーサンプリングを行う事によリサンプリングノイズや帯域内リップルを極限まで抑えこみ、アナログフィルターの特性を最大限引き出す事によって群遅延特性を更に改善できました。
そしてD/Aコンバーターは、テジタルフィルターの20ビット出力に対応したリアル20ビットD/Aコンバーターを採用、両者の相乗効果により、再生系で16ビット4倍オーバーサンプリングテジタルフィルター採用機の実に倍の高分解能を達成、SN比やダイナミックレンジを限りなく理論限界値に近づけて原音波形に最も近いD/A変換を可能としました。
■ 洗練されたデザインにより、より磨きをかけたハイグレードフォルム
● アルミ押出し材採用のトップカバー
トップカバーにはアルミ押し出し材を採用し、クラスを超える仕上げとしています。一見さりげないけれど、人の目を引きつけずにはおかない高級感あふれる仕様です。
● DENONの定番デザイン、トラップドア＆サイドウッド
最高級機DCD-3500RGから継承したシンプル＆ゴージャスなデザイン。
まろやかな曲線をもつサイドウッドはゴールドとブラックそれぞれの個性を引き立たせる専用カラーとしました。
● 大型トランス採用の強力な電源回路
極太極性表示付ACコード、超大型パワートランスおよび大容量平滑コンデンサーによる余裕あるパワーユニットが、強力な電源部を構成。すぐれた音楽特性をしっかリサポートします。
● 3重構造ボトムシャーシによる徹底防振構造
3重構造厚肉ボトムシャーシによる低重心化により防振対策は万全です。また、ピックアップ部は、新構造のメカサポートにより外部振動を徹底的にシャットアウトしました。
■ アクティブな遊び心にこたえる多彩な操作機能
● 新開発D.P.C.搭載によりスピードを自由にコントロール（リモコン操作可）
CD再生のピッチ（速度）を0.1%刻みで±12.0%まで、デジタルPLLで正確に変化させることができます。
使い方の例
（1）ダンスステップの練習・・・最初はゆっくり、慣れてくれば徐々にスピードアップ。
（2）ディスコミュージック編集・・・曲のつなぎ目をリズムに合わせてテープ編集。
（3）楽器のCDからのコピーや練習・・・音程はピッチを5.9%+で半音上がり、5.6%-で半音下がります。DCD-1650（G）では、±1音以上可変できます。
（4）カラオケの練習・・・今、ヤングにも人気急上昇のカラオケ、歌いやすいスピードで練習できます。
（5）エアロビクスやジャズダンスに・・・。
（6）日本舞踊や小唄・長唄に・・・。
（7）オリジナルテープづくりに・・・。
（8）学校や幼稚園の体操やお遊戯に・・・。
（9）ヒアリングなど語学の学習に・・・。
● デジタル・フェーダー、ピークサーチ機能でテープ編集は簡単操作
好きな場所で押すと、それから約5秒でフェードアウトまたは約3秒でフェードイン。
また、あらかじめテンキーで時間指定しておき、その時間が来たら自動的にフェードアウトします。
どちらの場合もフェードアウト後はポーズになります。
さらに、ピークサーチ機能で難しい録音レベルの設定が簡単になりました。
● D.P.C.を合わせて使えば、もう気分はディスクジョッキー
CDから好きな音楽をセレクトして録音・編集すれば、自分だけのオリジナル・ミュージック・ライブラリーが作れます。
● タイムエディット、ピック、リンクなど更に充実した編集機能
テープの時間を入力し時間内に入る曲をプログラムできるタイムエディット機能。
残り時間に入る曲を選んで移動できるピック（PICK）機能。
複数のディスクにまたがってエディットできるリンク（LINK）機能。
従来の2分割オートエディットも搭載しています。
もちろんオートスペース機能付、テープ編集は便利で多彩になりました。
■ 更に使い易い機能、仕様、表示
● 部屋の雰囲気に応じてディスプレイの明るさを変えられるディスプレイ・ディマー機能
ディスプレイ・ディマー機能は、ディスプレイの明るさを4段階（標準、約2/3の明るさ、約1/3の明るさ、全消灯）に切換えが可能。暗い部屋では明るさを落として目にやさしい表示が選べます。
